2009年06月29日

燻製の作り方(基本篇)
本日は、燻製の基本的な作り方の話。
最近、うれしいことに、燻製方法などのお問合せや
質問をいただくことが多くなり、燻製道士としても、
我流は我流として、燻製の基本的な作り方について
自分なりに整理したくなってきたのだ。
最近、うれしいことに、燻製方法などのお問合せや
質問をいただくことが多くなり、燻製道士としても、
我流は我流として、燻製の基本的な作り方について
自分なりに整理したくなってきたのだ。
ごくごく簡単にいうと、基本的な燻製の作り方は、
以下のような4つの工程からなる。
(1)塩漬け
(2)塩抜き
(3)風乾
(4)燻煙
(1)塩漬け
燻製にする食材に、塩をして、食材の腐敗を防ぎ、長期保存が
できるようにする行程。ここで食材の水分を抜く意味もある。
塩漬けの方法として2通りある。
・ふり塩 食材に直接塩をまぶしたり、すりこんだりする方法。
身崩れしにくい、肉類に向いている。
・たて塩 ソミュール液と呼ばれる、塩水に食材を漬ける方法。
塩だけでなく、胡椒などのスパイス、ハーブなどを
煮立てて、食材の臭みをとる作用もある。
身崩れしやすい魚などによく使われる。
(2)塩抜き
塩漬けの終わった食材から、流水で塩気を抜き、適度な
味に戻す行程。
(3)風乾
塩抜きの終わった食材を、陰干しして乾燥させる行程。
表面の水分が乾燥すればOK。風乾が充分でないと、
熱が加わったときに身崩れしたり、煙と水分が反応して
酸っぱい味の燻製ができあがったりする。
また、水分がスモーカーの中で大量に発生すると、
天蓋部分の煙のタールが水分とともに食材に落ち、
苦くて食べにくい燻製になってしまう。
(4)燻煙
風乾した食材に、スモーカーなどで煙をかける行程。
燻煙の方法は、温度によって3つに分けられる。
・冷燻 スモーカーの中の温度を、20℃以下に保ち燻製する方法。
食材に火を通さず長時間燻製する手法で、外気温が高い
夏場には向かない。また長時間燻煙することで乾燥がすすみ
保存性の高い燻製方法。
・温燻 スモーカーの中の温度を、30〜80℃で燻製する方法。
燻製時間も数時間程度。
・熱燻 スモーカーの中の温度を、90〜100℃を超える温度で燻製する方法。
食材にも充分火が通るので、最も簡単な燻製方法。
水分が多く残るので、保存性はあまりない。
ざっと基本的な燻製の作り方は以上だが、どんな食材でも
(1)〜(4)の行程をしなくてはならないわけではない。
例えば、魚の干物の燻製の場合、塩漬け、塩抜き、風乾の
一部まですでに終わっているようなものであり、
表面を乾かす程度に風乾をすれば、あとは燻煙だけで出来上がりだ。
まずは簡単に燻製をはじめてみたい、という方には、
熱燻で、魚の干物、ソーセージ、市販のラーメン用煮卵、など
塩漬けと塩抜きが終わっているものから始めると、
失敗が少ないだろう。
その際の失敗要因は、主に、「風乾」が足りずに
水分が酸っぱさになったり、食材に煙がのらなかったりすることだ。
この(主に熱燻時の)水分対策については、いずれ
詳しく書いてみたいと思っている。
料理・レシピ人気ブログランキング

【 かんたん燻製の始め方 】
コンパクトスモーカーで燻製
簡単燻製の作り方
燻製グッズショップ特集
以下のような4つの工程からなる。
(1)塩漬け
(2)塩抜き
(3)風乾
(4)燻煙
(1)塩漬け
燻製にする食材に、塩をして、食材の腐敗を防ぎ、長期保存が
できるようにする行程。ここで食材の水分を抜く意味もある。
塩漬けの方法として2通りある。
・ふり塩 食材に直接塩をまぶしたり、すりこんだりする方法。
身崩れしにくい、肉類に向いている。
・たて塩 ソミュール液と呼ばれる、塩水に食材を漬ける方法。
塩だけでなく、胡椒などのスパイス、ハーブなどを
煮立てて、食材の臭みをとる作用もある。
身崩れしやすい魚などによく使われる。
(2)塩抜き
塩漬けの終わった食材から、流水で塩気を抜き、適度な
味に戻す行程。
(3)風乾
塩抜きの終わった食材を、陰干しして乾燥させる行程。
表面の水分が乾燥すればOK。風乾が充分でないと、
熱が加わったときに身崩れしたり、煙と水分が反応して
酸っぱい味の燻製ができあがったりする。
また、水分がスモーカーの中で大量に発生すると、
天蓋部分の煙のタールが水分とともに食材に落ち、
苦くて食べにくい燻製になってしまう。
(4)燻煙
風乾した食材に、スモーカーなどで煙をかける行程。
燻煙の方法は、温度によって3つに分けられる。
・冷燻 スモーカーの中の温度を、20℃以下に保ち燻製する方法。
食材に火を通さず長時間燻製する手法で、外気温が高い
夏場には向かない。また長時間燻煙することで乾燥がすすみ
保存性の高い燻製方法。
・温燻 スモーカーの中の温度を、30〜80℃で燻製する方法。
燻製時間も数時間程度。
・熱燻 スモーカーの中の温度を、90〜100℃を超える温度で燻製する方法。
食材にも充分火が通るので、最も簡単な燻製方法。
水分が多く残るので、保存性はあまりない。
ざっと基本的な燻製の作り方は以上だが、どんな食材でも
(1)〜(4)の行程をしなくてはならないわけではない。
例えば、魚の干物の燻製の場合、塩漬け、塩抜き、風乾の
一部まですでに終わっているようなものであり、
表面を乾かす程度に風乾をすれば、あとは燻煙だけで出来上がりだ。
まずは簡単に燻製をはじめてみたい、という方には、
熱燻で、魚の干物、ソーセージ、市販のラーメン用煮卵、など
塩漬けと塩抜きが終わっているものから始めると、
失敗が少ないだろう。
その際の失敗要因は、主に、「風乾」が足りずに
水分が酸っぱさになったり、食材に煙がのらなかったりすることだ。
この(主に熱燻時の)水分対策については、いずれ
詳しく書いてみたいと思っている。
料理・レシピ人気ブログランキング

【 かんたん燻製の始め方 】
コンパクトスモーカーで燻製
簡単燻製の作り方
燻製グッズショップ特集


カスタム検索
トラックバックURL
コメント一覧
1. Posted by クロラブ 2009年07月12日 17:11

おまけにハイボールも好きなもので、いろいろと参考にさせてもらってます。
いろいろな燻製品は実に参考になります。
2. Posted by 燻製道士 2009年07月13日 04:54
>クロラブさん
はじめまして。
コメントありがとうございます!
> 最近ぼちぼち燻製を作り出したモノです。
燻製デビューおめでとうございます!
> おまけにハイボールも好きなもので、いろいろと参考にさせてもらってます。
暑い夏には、ビールもいいですが、ハイボールがさっぱり爽快でいいですよね!
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
はじめまして。
コメントありがとうございます!
> 最近ぼちぼち燻製を作り出したモノです。
燻製デビューおめでとうございます!
> おまけにハイボールも好きなもので、いろいろと参考にさせてもらってます。
暑い夏には、ビールもいいですが、ハイボールがさっぱり爽快でいいですよね!
これからもどうぞよろしくお願いいたします。